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住友化学の農薬事業に関する考え方

住友化学の農薬事業は、常に環境負荷の低減に留意し、
農作物の安定生産と、世界の人口増加に対応した食糧増産の要請に応えるべく、
食の安全と安心を守ることに取り組んでまいります

住友化学は、100年余り前に、銅の製錬過程で発生する排出ガスから肥料を製造・販売したことが事業の始まりです。当時需要が旺盛だった肥料を供給して農産物増産に寄与すると同時に、煙害も克服するという先人から引き継いだ精神は、現在の農薬事業にも受け継がれています。

住友化学の農薬事業は、農業生産性を向上させ、十分な食糧を消費者へ安定的に届けることに貢献しています

世界の人口は既に70億人を超えており、2050年には95億人に達するとも言われています。一方、農耕地面積を人口の伸びほどに増やすことは期待できず、増加を続ける人口に安定的に食糧を供給していくために、単位面積当たりの作物生産量を増加させることが必要です。 農業生産性を向上させるためには、農薬による病害虫・雑草防除に加えて、作物の品種改良、生産手段の改良を効果的に組み合わせることも重要と考えます。
病害虫や雑草による作物の被害は、(社)日本植物防疫協会による調査の結果、コメで20~40%の減収、リンゴではほぼ壊滅することがわかりました。農薬が使用される以前には、病害虫の大発生によって大飢饉がもたらされたこともあります。病害虫による被害を防止し、限られた農耕地で、安定した収量を確保し、消費者が手ごろな価格で農産物を手にするために、農薬は大きな役割を果たしています。化学肥料や農薬の使用を避けることを基本として生産される有機農作物もありますが、収率が安定せず、十分な農作物の供給には技術的課題が大きいのが現状です。住友化学は、農薬をはじめとする農業資材を開発・提供することで農業生産性を向上させ、十分な食糧を消費者へ安定的に届けることに貢献します。

住友化学の農薬事業は、生産者の労働の軽減や農作業に必要な時間の削減にも寄与しています

住友化学は、生産者の減少と高齢化が急速に進むなかにあって、日本の農業の維持・発展のためには、その担い手である生産者の労働の軽減や、農作業に必要な時間の削減が不可欠だと考えております。農林水産省「米生産資料」によると、水田10アール当たりの除草労働時間は、昭和24年の年間約51時間から、除草剤の使用によって、約2時間(平成14年)にまで軽減されており、農薬が労働時間軽減に大きく貢献するものであることが分かります。住友化学は、少ない量で、簡便に使用でき、長期間にわたって確実な効果が得られる新製品を継続的に開発することで、生産者の労力の軽減や農作業に必要な時間の削減に、大きく寄与しています。

農薬を使用する人、消費者、環境に対する安全性は、膨大な試験と厳しい審査で確保されています

科学の進展に伴って農薬も進化を続けており、標的となる病害虫や雑草のみに作用し、他の生態系への影響を抑え、毒性が低く、環境の中で素早く分解され、農作物にほとんど残留しないような、効力の優れた農薬が数多く開発されています。
農薬は、膨大な科学的データに基づいて人(農薬の使用者や消費者)の健康に害が及ばないように、厳しい審査が行われ、使用量の基準や使用上の注意事項が決められています。使用量の基準は、農薬を使用する人への影響や、消費者が農作物を介して農薬を一日あたりこれくらいまでなら長期間摂取しても健康に影響がないという量をもとに、さらに安全を考慮した十分な安全マージンを取って決められています。したがって、この使用量の基準や使用上の注意事項を守って使用する限り、農薬を使用する人や消費者の健康に影響が及ぶことはありません。

住友化学の農薬事業は、今後とも食の安全と安心を守ることに取り組んでまいります

住友化学は、関係各方面との双方向のコミュニケーションを大切にし、農薬が適正に使用されるよう情報提供を行うとともに、ご提案、ご要望を今後とも開発に生かしてまいります。
また、これからも長年にわたって蓄積した知識や経験に加えてバイオテクノロジー等最新の技術を駆使した安全性評価を進め、化学農薬だけでなく、天敵農薬、天然物由来の農薬など総合的防除(IPM)※に適した資材や、これまでにない新しい発想や方法による雑草や病害虫の防除方法の開発にも注力し、優れた効果を持つ一方で、安全性が高く、かつ環境に優しく、簡便に使用できる安価な農薬の開発に邁進します。

  • IPM(Integrated Pest Management)…病害虫・雑草の発生増加を抑えるために適切な手段を総合的に講じることで、人の健康に対するリスクと環境への負荷を削減、あるいは最小の水準にとどめる管理手法。