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研究報告

住友化学 技術誌 2010 - I (2010年5月31日発行)

自動車用ポリプロピレン複合材料

自動車部品の軽量化・コスト低減が求められており、エンジニアリングプラスチック、金属等の材料からポリプロピレン(PP)系材料への代替が進んできている。この目的のためにPPと他の成分とを複合したPP複合材料の開発が精力的に行われている。本稿では、PP複合材に関するコンパウンド技術、機械的物性改良技術、機能性付与技術について概説する。また、射出成形時に生じる種々の不良現象およびその解決方法について解説する。さらに、近年特に注目されてきている環境負荷低減技術について述べる。
( page 4~17 by 森冨 悟,渡辺 毅,神崎 進 )

次世代有機太陽電池の開発

次世代太陽電池として注目される有機薄膜太陽電池(OPV)の概要、利点や、住友化学(株)での開発状況、および、世界的な開発動向について報告する。住友化学(株)は、高分子有機EL等の共役系高分子を使った有機エレクトロニクス部材の開発に注力しており、その技術を活用してOPVを開発中で、既に効率 6.5%の世界最高レベルを達成している。更なる高効率化の鍵を握る長波長吸収材料開発にも成功しており、確立したモルフォロジー制御技術を元に、早期の効率10%達成と実用化を目指している。
( page 18~27 by 三宅 邦仁,上谷 保則,清家 崇広,加藤 岳仁,大家 健一郎,吉村 研,大西 敏博 )

金属ナノ粒子の多重光散乱シミュレーション

高機能拡散板、アンチグレアフィルム、高色濃度・高コントラストカラーフィルタ、超高性能偏光フィルムなどの光学特性の解析に当たってはナノ粒子またはナノ構造による光の多重散乱現象の理解が不可欠である。ここでは、光の多重散乱をスカラー・ラディエイティブトランスファー法(SRTE)によって、任意形状の誘電体または金属粒子がランダムに分散した層状体の反射率および透過率を求める方法について説明する。入射光は平行光、拡散光またはこれらの混合したものであって良い。層状体は分割して粒子のクラスタとして、3次元FDTD法により、散乱断面積、減衰断面積および位相関数を求めた。金属粒子の場合には 1次のドゥルーデモデルを使った3次元再帰的コンボリューションFDTDを用いた。このときFDTD法では散乱光分布の遠方解を求めるのは困難であるから、レイレイ-ゾンマーフェルトの回折積分により遠方解に変換した。
( page 28~35 by バナジー シヤツシテイー,中塚 木代春 )

光ファイバーAE(アコースティックエミッション)を使った保温材下腐食の検査技術

保温材下腐食(CUI)は、長年稼動している化学プラントにおいて近年特に深刻化してきている劣化現象の一つであり、保温材の取り外し作業を必要とせず、かつ防爆要求の多いプラント設備に対応したCUI検査技術の開発が強く求められている。そこで、光ファイバードップラーセンサが元々防爆性能を有していることに着目し、新しいCUI検査技術の開発を試みた。本検査技術の開発状況について解説する。
( page 36~46 by 多田 豊和,末次 秀彦,森 久和 )

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