2025~2027年度 中期経営計画説明会 (2025年3月4日)
中期経営計画説明会資料
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住友化学グループは、現在、2025~2027年度の中期経営計画に取り組んでいます。当面の成長ドライバーとなる「アグロ&ライフ」「ICT&モビリティ」領域への経営資源の集中により、事業ポートフォリオの高度化を加速させます。また、ROIC志向経営を再徹底することで、収益力・資本効率を大幅に改善させ、成長軌道への確かな回帰を実現します。
2025~2027年度 中期経営計画の概要
1.長期的に目指す姿
住友化学は、長期的に目指す姿として「Innovative Solution Provider」を掲げています。当社が強みを持つ技術や事業のアセットから、取り組むべき社会課題を「食糧」「ICT」「ヘルスケア」「環境」に定め、これらの4つの課題に対応して事業部門を再編しました。それぞれの分野で革新的な製品や技術によるソリューションを次々と生み出し、広く社会へ提供していくことで、この先もグローバルに存在感のある会社であり続けたいと考えています。
2.スローガン
本中期経営計画は、住友化学が長期的に目指す姿を実現するためのファーストステップと位置づけています。スローガンとして「Leap Beyond~成長軌道へ回帰~」を掲げ、基本方針として定めた「新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化」「構造改革の継続的な遂行による強靭化」「財務・資本効率の改善」など5つの重要経営課題に取り組みます。
3.基本方針
(1)新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化
各事業領域の位置付けを明確化し、メリハリのあるリソース配分を行います。バイオラショナル・ボタニカル・農薬などのソリューションを提供する「アグロ&ライフ」、半導体・先端ディスプレイ材料などのソリューションを提供する「ICT&モビリティ」を当面の成長ドライバーとし、設備投資・M&Aなど戦略投資の約8割を集中配分します。加えて、両領域の研究開発投資として、戦略投資を上回る2,200億円強を投入します(2019-21年比3割増加)。
高度化低分子医薬、核酸医薬、再生・細胞医薬など先端医療へのソリューションを提供する「アドバンストメディカル」は、新成長領域として将来の3本目の柱に育成します。「エッセンシャル &グリーンマテリアルズ」は石油化学から環境負荷低減事業やGX技術ライセンスによる価値創造に大きく舵を切ります。
各事業の「勝ち筋」をとらえ、事業ポートフォリオの高度化を加速します。
(2)構造改革の継続的な遂行による強靭化
2024年度に再建プランを始動させたペトロ・ラービグ社の収益力の抜本的強化、止血から再成長へと着実な歩を進めた住友ファーマの持続的成長に貢献できるベストパートナーの検討、さらに、国内およびシンガポールにおける石油化学事業の構造改革などについて、手綱を緩めることなく遂行し、事業構造の一層の強靭化を目指します。
(3)財務・資本効率の改善
ROIC志向経営を再徹底し、先行投資からの収益を最大化するとともに、抜本的構造改革を継続的に遂行します。2027年度に全社ROIC6%を目指し、特に成長ドライバーとなる2領域では、アグロ&ライフで8%、ICT&モビリティで11%を目標とします。24年度末までに短期集中業績改善策として進めてきたキャッシュ創出は、本中期経営計画でも継続して取り組むこととし、新たに2,000億円を目標とします(23年度からの累計で9,000億円)。営業キャッシュフローも含めた総額1.1兆円のキャッシュを最適配分することで財務体質の改善を図り、D/Eレシオ0.8倍台を目指します。
上記3つに加え、持続的成長へ向けて(4)当社が強みをもつアセットであるBX(バイオ)・DX(デジタル)・GX(グリーン)の「3つのXを基軸としたR&D戦略」および、(5)「新成長戦略を支える経営基盤の強化」(人材、ガバナンス等)に取り組みます。
4.経営目標
本中期経営計画の経営目標(連結)は、下表の通り設定いたしました。
2027年度計画 |
2024年度 予想 | |
---|---|---|
売上収益 | 24,000億円 | 26,000億円 |
コア営業利益 | 2,000億円 | 1,000億円 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,000億円 | 250億円 |
ROE | 8% | 3% |
ROIC | 6% | 2% |
D/Eレシオ | 0.8倍台 | 1.1倍 |