タンザニアで「オリセット®ネット カーテン」の実用評価試験を開始
2009年05月21日
住友化学は、マラリア予防用に防虫剤を練りこんだ蚊帳「オリセット®ネット」と同じ素材で作られたカーテン(以下、「オリセット®ネット カーテン」)の実用評価試験を、タンザニアのHandeni地区において、タンザニアの国立医学研究所(National Institute for Medical Research)と共同で実施いたします。
住友化学が開発した「オリセット®ネット」は、耐久性に優れ、洗濯しても防虫効果が5年以上持続する点が特長です。「オリセット®ネット」の中で就寝することは、マラリアを媒介する蚊から身を守りマラリアを予防する手段として有効であることが既に実証されていますが、今回の実用評価試験では、「オリセット®ネット」と「オリセット®ネット カーテン」を併用し、家屋全体で蚊を防除する効果について検証します。具体的には、200戸程度の集落を2カ所選び、一方の集落の各家屋には「オリセット®ネット」のみを設置、他方には「オリセット®ネット」と蚊の進入経路であるドアや窓、庇に「オリセット®ネット カーテン」を設置し、室内の蚊の密度調査、「オリセット®ネット カーテン」の蚊に対する効力や強度の評価、また集落に住む子どものマラリア原虫保有率の調査などを定期的に実施することとしています。
使用する「オリセット®ネット」と「オリセット®ネット カーテン」は、住友化学とタンザニアの蚊帳メーカー「A to Z Textile Mills Limited」との合弁会社「Vector Health International Limited」が無償で提供するほか、試験にかかる費用の一部は住友化学が負担いたします。
住友化学は、今回の実用評価試験で得られた結果や知見を、「オリセット®ネット カーテン」などの害虫防除製品の開発・改良に役立てるとともに、今後も関係諸機関と連携を図りながら、引き続きマラリアの予防対策に積極的に取り組んでまいります。
以上