フィリピンでの住友金属鉱山グループ会社による「オリセット®ネット」配布
2015年04月02日
住友化学株式会社
住友化学のマラリア予防用の蚊帳「オリセット®ネット」(※1)が、住友金属鉱山株式会社(以下、住友金属鉱山)の子会社であるコーラルベイニッケル社(※2)(以下、CBNC)によって、フィリピン共和国パラワン島南部にあるCBNCの工場周辺地域に無償配布されることとなりました。
CBNCは、これまでも同地区においてデング熱、マラリア等の蚊を媒介とした感染症対策として蚊の繁殖源となる湿地の改善や蚊捕獲器の配布、また地域住民に対する啓発活動等の取り組みを行ってきました。さらに効果的な感染症対策を検討する中で、既にアフリカや東南アジアなどで実績があり、また、試験的に配布した地域住民から「通気性」や「丈夫さ」も評価されたことから、当社の「オリセット®ネット」を地域住民や病院、学校、集会所などの公共施設へ配布することとなりました。
今後、CBNCは、当社から購入した「オリセット®ネット」を蚊帳とロールの形状で地域に提供します。ロールは、その地域で網戸やカーテンへ縫製され、住居などに設置されます(※3)。住友金属鉱山とCBNCは、これらの取り組みを通じて、工場周辺地域全体で感染症の予防に取り組み、住民の方々が安心して日常生活を送れることを目指しています。
住友化学は今後も、こうした願いを繋ぎ、一人でも多くの方を感染症から守るために、企業やNGOと連携しながら、より一層効果的な感染症対策に取り組んでまいります。
- 「オリセット®ネット」:防虫剤を練りこんだポリエチレン製の糸で織られたマラリア予防用の蚊帳。耐久性に優れ、防虫剤が蚊帳の表面から徐々に染み出し、繰り返し洗濯しても効果が5年以上持続する点が特長で、経済的かつ効果的にマラリアを媒介する蚊から身を守ることができる。2001年にはWHO(世界保健機関)から世界で初めて長期残効型防虫蚊帳としての効果が認められ、使用が推奨されている。
- コーラルベイニッケル社:出資比率は、住友金属鉱山(株)54%、三井物産(株)18%、双日(株)18%、リオツバニッケル鉱山(株)10%。低品位ニッケル酸化鉱からHPAL法(高圧硫酸浸出法)により、ニッケル・コバルト混合硫化物をニッケル量換算で年間24,000トン生産する。
- デング熱を媒介する蚊は、昼間に活動することが多く、蚊帳以外にも、網戸、カーテンでの蚊の防除がWHOから推奨されている。
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現地での使用風景(蚊帳、カーテン)