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十倉 雅和 社長 年頭あいさつ要旨

2016年01月04日

現中期経営計画では、“Change and Innovation”をスローガンに、事業環境に左右されることなく成長を続けるレジリエントな住友化学への変革を目指してきた。特に重要施策として取り組んできた「事業構造改善」「財務基盤の強化」「次世代事業の開発」で、それぞれ力強く前進している。残りの3カ月、目標達成に向けて、もう一段の努力をお願いしたい。また、あらためて「コンプライアンス遵守」と「安全をすべてに優先させる」という意識を高く持って、日々の業務にあたっていきたい。

来る2016年度、当社は新中期経営計画をスタートさせる。次の方針に全社一丸となって取り組み、新たな100年も持続的な成長を実現していきたい。まずは、経営資源を投入するドメイン・土俵を絞り込み、「『技術』で勝負できる事業分野に注力」していく。これは、社会が抱える諸課題に対し、技術を基盤とした新しい価値を提供することで社会に貢献するという当社の経営理念に沿うものでもある。もう一点は、「キャッシュフロー創出力の強化」。現中計で築き上げた筋肉質な財務体質を維持するため意識して鍛え続け、キャッシュフローを安定して生み、機動的な投資を実施できる体制を構築し、攻めの経営に取り組む。こうした努力を絶えず続けながら、必要な場合には、他社との提携やM&Aなどで不足するリソースを迅速に取り入れることも含め、事業の拡大や次世代事業の開発を力強く推し進めていく。

2016年は、当社にとって次の世紀への新たな船出の年。ヨーロッパや日本で200年以上存続している企業に共通するといわれる3点をこの機会に皆さんに伝えたい。一つ目は「保守的な財務体質を有していること」。今後も地に足をつけた事業活動に取り組み、チャンスがあればそれを逃さない体制を保持していきたい。二つ目は「強い結束力があること」。当社が結束を強め、総合力を最大限発揮していくための大前提は、自由闊達に議論し、行動できる、風通しの良い組織風土と職場であり、それらを育むのは一人一人の普段の言動だ。また多様性を尊重することがグローバルな結束につながっていく。三つ目は「環境の変化に敏感に適応できること」。昨今起きている世界経済の変化や技術革新は、これまで私たちに見えていた「当たり前」の景色を変えつつある。こうした中だからこそ、皆さんには、変化を嗅ぎ取る力を鋭敏に働かせ、変化をポジティブに捉え、積極果敢に、かつ、迅速に行動していただきたい。101年目の我々の前に広がる未来に向けて、ともに力強く漕ぎ出していこう。

以上

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