アフリカでのSTEM(理数系)教育支援ならびにジェンダーギャップ改善支援を実施しました
2018年07月10日
住友化学株式会社
住友化学は、オリセット®ネット(※1)事業を通じてマラリア防圧に取り組む中で、アフリカの自立的な経済発展を実現していくためには教育環境の改善が不可欠であると考え、2005年よりNGOなどと連携し、小・中学校の建設支援などを行っています。
2016年度から2017年度にかけては、これまでの学校建設支援に加えて、教育の質的向上を目指し、STEM(理数系)教育やジェンダーギャップの改善にも取り組みました。コンゴ民主共和国では、小学校の教室建設支援、トイレ棟の設置、算数・理科の教材支給、マラリアの意識啓発および疾患予防のトレーニングを実施(※2)しました。また、セネガル共和国では、高校の教室建設支援、男女別トイレ棟の設置、理数系女子生徒への支援、科学実験室の設置支援ならびに実験器具の支給(※3)を行いました。
2017年には、ナイジェリア連邦共和国のOando Foundation(※4)と新たに連携し、同国の3つの学校でICTセンターの設立を支援しました。ICTセンターには太陽光発電装置が設置されており、約2千人の生徒が同センターを利用しています。他にも、コンゴ民主共和国、セネガル共和国、ナイジェリア連邦共和国では新たなプロジェクトが進行中です。
2018年までの13年間で、アフリカ12か国において25のプロジェクトが完了し、1万5千人を超える子どもたちの教育環境の改善に貢献しています。
これらの取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)のGOAL3(健康)、GOAL4(質の高い教育)、GOAL5(ジェンダー平等)、GOAL7(再生可能エネルギー)、GOAL9(インターネット・アクセス)に貢献するものです。また、住友化学は、2013年に女性のエンパワーメント原則(WEPs(※5))に署名しており、これらの取り組みは、原則6(地域社会の取り組みと啓発による平等の推進)に対応するものです。
今後も住友化学はアフリカの持続的な発展に貢献するため、アフリカの未来を担う子どもたちの教育環境改善に向けた取り組みを積極的に進めていきます。
- 防虫剤を練りこんだポリエチレン製の糸で織られたマラリア予防用の蚊帳。2001年にはWHO(世界保健機関)から世界で初めて長期残効型防虫蚊帳としての効果が認められ、使用が推奨されている
- 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンとの協働
- 公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンとの協働
- 2016年度から参加しているNPO法人であるGBC Educationの参加のメンバー。ナイジェリアのエネルギー関連事業のOando PLCグループの財団であり、持続的な教育システム導入のためにナイジェリア政府を支援することを目的としている
- UNGCとUN WOMENが2010年3月に共同で作成した女性のエンパワーメントに自主的に取り組む企業の行動原則
ナイジェリア
-
(左)ICTセンターで学ぶ女子生徒 (右)太陽光発電が設置されたICTセンター
写真提供:Oando Foundation
コンゴ民主共和国
-
マラリア意識啓発・疾病予防に関する研修を受ける教師
写真提供:特定非営利活動法人 ワールド・ビジョン・ジャパン
セネガル共和国
-
完成した科学実験室
写真提供:公益財団法人 プラン・インターナショナル・ジャパン