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第52回日化協技術賞「総合賞」を受賞 ~「低環境負荷・併産品フリーのクメン法PO製造プロセスの開発と工業化」~

2020年05月18日

住友化学は、このたび、一般社団法人日本化学工業協会(以下、「日化協」)より、第52回日化協技術賞「総合賞」を受賞いたしました。受賞対象となった技術は、「低環境負荷・併産品フリーのクメン法プロピレンオキサイド(PO)製造プロセスの開発と工業化」です。

日化協は、化学工業の健全な発展と、わが国経済の繁栄と国民生活の向上に寄与することを目的に1948年に創立されました。日化協技術賞は、優れた化学技術の開発や工業化によって化学産業ならびに経済社会の発展に寄与した事業者を表彰する日化協の制度で、総合賞、技術特別賞、環境技術賞があります。住友化学は、2003年に「硫安フリーのカプロラクタムプロセスの開発とその工業化」で総合賞を、11年に「有機金属気相成長(MOCVD)法による超高速通信デバイス用化合物半導体エピタキシャル基板の工業化」で技術特別賞をそれぞれ受賞しています。

住友化学のPO製造技術は、クメンを循環利用することにより副生物や併産品を生じることなくPOだけを生産する、世界で初めて工業化されたクメン法PO単産プロセスです。独自に開発した高性能なエポキシ化触媒と組み合わせることで、非常に高いPO収率と分離精製の省エネ化を達成し、優れた運転安定性を実現できるという特長が評価され、今回の受賞に至りました。当社の千葉工場で商業運転しているほか、サウジアラビアのペトロ・ラービグ社、韓国のS-OIL社、タイのPTTグローバルケミカル社の子会社、インドのバーラト・ペトロリアム社にライセンス供与し、採用されています。現在は、ライセンス事業のさらなる拡大に注力するとともに、ライセンス供与で培った知見も生かし本技術の改良に継続的に取り組んでいます。

住友化学は、経営として取り組む最重要課題(マテリアリティ)の一つに「環境負荷低減への貢献」を掲げています。石油化学関連技術のライセンス数を主要取り組み指標(KPI)として設定し、本PO製造技術もライセンス事業を通じてその達成に大きく寄与しています。当社は、引き続き、環境負荷低減と高い経済性を両立できる新製法の開発に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

以上

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