殺菌剤「フセキ®フロアブル」、日本国内で販売開始
~新規の作用性を有し、既存薬剤の耐性菌にも効果を発揮~
2024年05月27日
住友化学は、新規有効成分ピリダクロメチル(一般名)を含有する殺菌剤「フセキ®フロアブル」※1の国内販売を、5月27日より開始いたします。
ピリダクロメチルは、住友化学がB2020(2020年までに主要市場向けの農薬登録申請を完了するパイプライン)の一剤として独自に発明した、農業用殺菌剤として全く新しい化学グループに分類される化合物です。新規の作用性を有し※2、現在問題となっている既存薬剤の耐性菌にも有効です。
「フセキ®フロアブル」はピリダクロメチルを含有する製品として世界で初めて販売されるものとなり、既存薬剤の耐性菌が問題となっているだいずの紫斑病やてんさいの褐斑病の防除に寄与することが期待されています。今回、当社および関係会社である協友アグリ株式会社から販売を開始し、2025年以降には、ホクサン株式会社からも販売される予定です。
新規殺菌剤「フセキ®フロアブル」の特長
■有効成分「ピリダクロメチル」は新規の作用性を有し、農業用殺菌剤として全く新しい化学グループに分類。
■現在、国内で問題となっているだいずの紫斑病やてんさいの褐斑病の耐性菌にも有効。
現在、ピリダクロメチルを含有する製品として、野菜のうどんこ病や小麦の紅色雪腐病といった病害の防除剤としての開発も進めています。また、海外でのピリダクロメチルを含有する製品の開発も検討しています。
住友化学は、引き続き、持続可能な農業に貢献するため、環境負荷を低減する革新的な製品の研究開発に注力し、新たなソリューションを農業生産者に提供することで、世界的に需要の高まる、より安全・安心な食料の安定供給に貢献してまいります。
※1 「フセキ®」は住友化学の登録商標です
※2 糸状菌の細胞骨格のひとつである微小管は主にチューブリンと呼ばれるタンパク質によって構成されます。本化合物はチューブリンに結合して殺菌作用を示しますが、その結合部位は既存のチューブリン重合阻害剤とは異なるため、交差耐性を示しません。
以上
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