Hondaと住友化学が魅せるサステナブル素材でコラボレーション
~「ノーブレン®Meguri®」で新たな価値の創造へ~
2024年07月16日
住友化学は、このたび、本田技研工業株式会社(以下Honda)から24年秋に発売予定の新型電気自動車N-VAN e:(エヌバン イー)のフロントグリル向けに、当社のマテリアルリサイクル技術によって得られた「ノーブレン®Meguri®」を提供します。
これまでリサイクル材は、意匠にこだわらない部品へ使用されることが一般的でしたが、住友化学とHondaが目指したのは、リサイクル素材だからこそ実現できる“この1台だけのデザイン”への価値の転換です。住友化学は、自動車バンパーで用いられたポリプロピレンのリサイクルに際して、外観性を下げるとして今まで取り去られていた塗膜を、あえて多く混ぜ合わせることで、表現豊かで唯一無二の「魅せる素材」を作り出し、自動車の顔ともいえるフロントグリルに提供しました。自動車外装部品に求められる高い品質基準を満たすことに加え、リサイクル素材の魅力とその可能性を社会に広めることに、材料技術面から貢献します。
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ホンダ N-VAN e:
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フロントグリル
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フロントグリル拡大図
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2050年カーボンニュートラル実現に向けたさまざまな取り組みが進む中、日本の基幹産業である自動車業界でも資源循環の取り組みの重要性が高まっています。住友化学は、これまで、高機能なポリプロピレン材料を自動車メーカーに供給するとともに、プラスチック資源循環システムの構築によるマテリアルリサイクルの事業化に向けた取り組み※1を推進してきました。
また、Hondaは、Car-to-Carへの水平リサイクルの展開と、サステナブル素材の「魅せる化」を推進しており、同社の目指す方向性に、当社の取り組みが合致したことにより、今回の提供が実現しました。回収されたHonda車の廃棄バンパーを、自動車部品再生委託事業社である協和資材株式会社が洗浄・粉砕し、当社はその破材を独自の高度な材料設計技術とコンパウンド技術で、ポリプロピレン材料「ノーブレン®Meguri®」として再生させ、Hondaにリサイクル材料として提供いたします。
住友化学は、経営として取り組む重要課題の一つに環境負荷低減への貢献を掲げ、プラスチックの資源循環に取り組んでいます。これからも、グループを挙げて「Meguri®」の製品ラインアップを拡充し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
※1住友化学は2021年から総合リサイクル企業であるリバー社と共同で、使用済み自動車に由来するプラスチックを高度に選別する技術の開発や、幅広い製品に適用可能な再生プラスチックの製造、当該活動における環境負荷評価についての検討を開始するなど、プラスチックリサイクルの早期の事業化、社会実装に取り組んでいます。
2021年06月09日付当社リリース「リバーホールディングスと業務提携に向けた検討を開始 ~総合リサイクル企業との連携によりマテリアルリサイクルを推進~」
ご参考
人とくるまのテクノロジー展(名古屋)公式サイト
今回の取り組み内容は、2024年7月17日~19日に愛知県国際展示場で開催される「人とくるまのテクノロジー展2024 NAGOYA」にて紹介予定です。
「Meguri®」
住友化学のケミカルリサイクルまたはマテリアルリサイクル技術によって生産した、ポリエチレンやポリプロピレン、アクリル樹脂などの製品を対象としたプラスチックブランドです。
関連サイト
プラスチック資源循環事業情報サイト
以上
お問い合わせ
住友化学株式会社
コーポレートコミュニケーション部
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