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ラボスケールから実機製造まで直接スケールアップ

当社は、gRNAの標準製造法(Standard Manufacturing Method:SMM)を確立しています。


固相合成装置によるgRNA製造のスケールアップには、通常、相間相互作用・合成・精製の各プロセスについて検証が必要ですが、SMMを利用することで、 ラボから製造プラント実機へと同等の品質でgRNAの製造スケールアップが可能です。

  • RP-HPLC purity
    Plant 90%
    Lab *>85%
    *multiple results
    Purification method: RP-HPLC
    Purification method: RP-HPLC
  • 上の図では、ラボの固相合成装置OligoPilot™100 (OP100)とプラントの固相合成装置OligoPilot™400 (OP400)を用いて製造した、同じ鎖長(100 mer)のgRNAのRP-HPLCクロマトグラムを示しています。両チャートは非常に類似しており、OP400により製造した製品の純度は90%に達しました。


    当社では、OP100を用いたラボでの試製造を1回行うだけで、各配列へのSMMの適用可否を判断することができます。 SMMは、化学修飾を有するgRNAにも適用することができ、お客様の指定する配列への適用可否を1回の試製造で最終確認いたします。 これまでの実績では、お客様からご依頼いただいた全てのgRNA配列に対して、SMMを適用することができました。


    当社は、2023年に大分工場でgRNA製造専用プラントを新設して以来、一切のスケジュールの遅れ無くGMP製造を成功させてきました。いずれの製造もパイロットバッチを経ず、SMMを適用してラボから直接スケールアップしています。

  • All gRNA are synthesized By Standard Manufacturing Method
  • SMMを適用して製造した3種類のgRNA(鎖長100 mer)は、同等のクロマトグラムを示しています。

  • chromatogram of a 123 mer RNA with 89% purity

    Anzalone, A.V., et. al. Search-and-replace genome editing without double-strand breaks or donor DNA (2019) Nature, 576 (7785), pp. 149-157.

  • SMMは、より長鎖のgRNA製造にも適用できます。右の図では、鎖長123 merのgRNAで純度89%のクロマトグラムを示しています。

不純物管理に適した分析法

当社の高分解能RP-HPLC分析法では、n±1 mer関連の不純物を検出できます。
本分析法の詳細は、本サイトの「資料請求」ページからダウンロードできます。(リンクはこちら

従来の分析法で高純度とされていた長鎖gRNAも、実際には必ずしも高純度であるとは限りません。

  • Conventional RP-HPLC method.
  • Sumitomo's RP-HPLC method.

当社と他社では実際にこれだけ純度が異なります。

  • Sample by Supplier A
  • Sumitomo's sample

鎖長200 mer gRNAのRP-HPLC分析例

  • 当社は、より長鎖のgRNAを分析するために、高分解能を追求したRP-HPLC分析法の開発に継続的に取り組んでいます。右の図は、鎖長200 mer gRNAのクロマトグラムを示しています。
  • chromatogram of a 200 mer gRNA

PS→PO変換を検出するAEX-HPLC分析法

  • PS結合がPO結合に変換されると、RNAの酵素分解を引き起こす可能性があります。 この問題に対処するため、当社はPS→PO変換を検出するAEX-HPLC分析法を確立しました。 本分析法をIPCとして適用することにより、PS→PO変換を制御し、PO含有量を確認できるプロセスを構築しています。
  • Sumitomo’s AEX-HPLC method for the detection of PS -->PO conversion

LC-MS/MS分析による配列解析

  • Sumitomo’s LC-MS/MS method for sequencing
  • 当社は、酵素分解とLC-MS/MS分析を組み合わせることにより、修飾ヌクレオチドを含む gRNAの配列を正確に決定できます。現在はGMP製造下で130 merまでの鎖長に適用しており、配列解析法のさらなる改良にも継続的に取り組んでいます。