有機ELとは?
有機EL(Electro Luminescence)とは、電圧をかけると有機物が発光する現象を指します。この現象を利用した有機発光ダイオード(Organic light emitting diode:OLED)と呼ばれるデバイス全般も有機ELと言われます。
有機ELは、有機物の構造によって赤・青・緑など異なる色に発光します。各有機物は数百ナノメートル程度しかないため、有機ELを利用したディスプレイや照明は、薄型化が可能である等、さまざまな優れた特長を有しており、次世代のディスプレイや照明技術として期待されています。
発光の仕組み
有機ELに電圧をかけると、2つの電極からそれぞれプラスとマイナスの電荷をもつ「正孔」と電子が注入されます。両者が有機物でできた発光層で再結合すると、その有機物はいったん「励起状態」と呼ばれる高エネルギー状態に活性化され、これが元の安定状態(基底状態)に戻る際に過剰なエネルギーが光として放出されます。この光の放出が、有機ELです。
高分子有機ELの優位性
対 液晶ディスプレイ | 対 低分子有機EL(蒸着法) |
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高分子有機ELの事業化
分類 |
主な用途 |
将来の用途展開 | 解像度(ppi) | パネルサイズ(inch) |
小型パネル |
AR/VR用ディスプレイ |
- | 300~ | ~10 |
中型パネル |
タブレット/モバイルPC |
車載用途 |
200~300 | 10~40 |
大型パネル | テレビ |
ローラブルテレビ |
~200 | 40~ |
- 赤字:高分子有機ELで狙う市場