感染症への取り組み

住友化学は、1950年代に世界で初めてピレスロイド系の殺虫剤の商業生産に成功し、幅広く殺虫剤事業を展開してきました。それら殺虫剤原体の知見や豊富な製剤技術を駆使した製品の取り揃えで、広く世界で感染症へのソリューションを提供しています。

製品紹介

「オリセット®ネット」シリーズ:対マラリア

ポリエチレンにピレスロイドという殺虫剤を練りこみ、薬剤を徐々に表面に染み出させる技術「コントロールドリリース」。
本来、工場の虫除けの網戸として使われていた技術ですが、住友化学は、これをマラリアに苦しむ人々のために役立てられないかと考え、研究開発を積み重ねた結果、防虫剤処理蚊帳「オリセット®ネット」を開発しました。2001年には世界保健機関(WHO)から世界で初めて長期残効型蚊帳としての効果が認められ、使用が推奨されています。現在、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)、米大統領マラリアイニシアティブ(PMI)、国連児童基金(UNICEF)などの国際機関を通じて、約100カ国の国々に供給されています。
さらに、同じオリセット® 技術を用いて、東南アジアの学校などで、デング熱を媒介する蚊から授業中の子どもたちを守る窓用のスクリーンを提供しています。

「スミシールドTM 50WG」:対マラリア

ピレスロイド系の殺虫剤への抵抗性が発達した蚊への対策として、異なる作用性を有する有効成分を使用した室内残効性スプレー剤。
「オリセット®ネット」と併用することにより、さらに高い防虫効果を得られます。粒剤で保管・運搬がしやすく、現地で水希釈をして壁面に処理をする製剤です。

「スミラブ® 2MR」:対デング熱、ジカ熱

蚊の幼虫防除剤。
水かめ、生活水タンクなど、蚊の発生しやすい場所に入れておくだけで6カ月以上蚊の発生を防除します。

「スミプロTM EW」:対デング熱、ジカ熱

一度に広範囲の防虫・殺虫ができる、屋外空間散布に適した製剤。
雨期の後など、蚊の発生しやすい時期や場所で効果的に防虫できます。