製品採用事例
ウィンドーリフターレギュレーターは、自動車のドアの中にある、ガラス窓を上げ下げするために駆動させるレール部品です。スムーズにスライダーがガイドを通るために、部品には、高い寸法精度、平滑性、クリープ耐性と強度が求められます。当社の開発したガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)、THERMOFIL HP™(サーモフィルHP™)をもちいて、繊維配向を加味した精度の高いCAE解析を行うことで、同用途での金属代替に成功し、大きく部品重量を軽減することに貢献しました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持して軽量化することはハードルが高く、材料置換が困難でした。
PAGF(前の素材)からの切り替えに際して、単純な素材置換では適切な成形品を得ることが難しい場合、PPGFの特性を反映した設計変更をお客様で行う事が難しく、設計サポートを必要とされていました。
金属
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによる金属の置換を達成し、軽量化に貢献しました。
40年の歴史に裏打ちされた、高いCAE解析技術により、繊維の配向を加味した精度の高いCAE解析による設計サポートを行い、切り替えを成功させました。
THERMOFIL HP™ PPGF30%
ドアガラス周辺の構造体の加飾に用いられるピアノブラック色のピラーカバーは、長期の耐候性とともに、耐擦り傷性が求められ、その達成のために塗装される場合がありました。当社は、ピラーカバーに必要な性能を塗装レスで達成することを目標に、SUMIPEX™ FJ(スミペックス™ FJ)シリーズを開発しました。射出成型するだけで塗装時と同等レベルかそれ以上の耐擦り傷性を達成することができ、更に塗装工数の削減に貢献します。本製品の販売地域日本、中国、北米、ASEAN、欧州
Before(導入前課題)
ピアノブラック色の加飾部品は傷が見えやすく、傷付きによる意匠性の低下が問題となっていました。
ABS樹脂をベースとした場合の、塗装工程と塗装コストが問題となっていました。
ABS 塗装有
After(導入成果)
耐擦り傷性を有するため、一般的なピアノブラック色の樹脂に比べ、傷付きによる意匠性の低下を抑制できました。
射出成型するだけで塗装と同等かそれ以上の耐擦り傷性を達成でき、塗装工程の削減に貢献できました。
SUMIPEX™ FJ Series 塗装レス
リアランプカバーには高透明性、高耐候性、高発色性を有するアクリル樹脂が世界中で使用されています。リアランプのデザインは自動車の美しい後方姿に大きな影響を与えます。昨今のトレンドである大型横長かつ薄肉軽量なデザインのリアランプカバーで高い生産性を保つためには、流動性の高い材料が求められます。そこで当社は従来のアクリル樹脂の特性は維持したままで高い流動性を有するSUMIPEX™ EPM(スミペックス™ EPM)を提案し、大型横長かつ薄肉軽量化のランプカバーの安定生産達成に貢献しました。
Before(導入前課題)
CO2排出量低減、燃費向上のために、部品の軽量化が必達目標でした。
デザイナーの表現が反映された、大型横長といった意匠性の高い大きなランプを作りやすい材料が求められています。
SUMIPEX™ MH
After(導入成果)
従来のアクリル樹脂の特性は維持したまま高い流動性を担保し、薄肉化により約20%の部品重量軽減が可能となりました。
材料の高い流動性に加えて、シミュレーション技術によるサポートで、難しいデザインであっても安定生産が可能になりました。
SUMIPEX™ EPM
燃油ヒンジは、ガソリンの給油口や、EV自動車の場合充電ソケットを保護するフタについているヒンジです。非常に小さな部品ですが、人が寄りかかるなどした際に、割れて転倒することにないように、高い剛性と強度が求められる部品です。一般的に、金属やガラス繊維強化ポリアミド(PAGF)などが使われますが、当社は、性能を向上させたガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)、THERMOFIL HP™(サーモフィルHP™)で、PAGF代替に成功し、部品の軽量化に貢献しました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持して軽量化することはハードルが高く、材料置換が困難でした。
PA6GF50%
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによって、PAGFの成形型をそのまま利用可能にしながら置換を達成し、軽量化に大きく貢献しました。
THERMOFIL HP™ PPGF50%
ギアシフターベースは、自動車のシフトレバーを支える台座です。シフトレバーは、人が寄りかかったり足で蹴ったりすることを想定した強度が求められ、小さな部品とは裏腹に強いタフさが求められます。一般的に高強度なガラス繊維強化ポリアミド(PAGF)などのエンジニアリングプラスチックが多用されますが、当社は、性能を向上させたガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)、THERMOFIL HP™ (サーモフィルHP™)でPAGF代替に成功し、軽量化に貢献しました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持して軽量化することはハードルが高く、材料置換が困難でした。
PAGF(前の素材)からの切り替えに際して、単純な素材置換では適切な成形品を得ることが難しい場合、
PPGFの特性を反映した設計変更をお客様で行う事が難しく、設計サポートを必要とされていました。
PA66GF35%
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによるPAGFの置換を達成し軽量化に貢献しました。
繊維の配向を加味した精度の高いCAE解析による設計サポートを行い切り替えを成功させました。
THERMOFIL HP™ PPGF50%
ブレーキペダルおよびペダルブラケットは、自動車にとって、事故を緊急回避するなど搭乗者、並びに、通行中の歩行者や他の自動車の搭乗者の命を守る重要な部品です。緊急停止時にかかる、強大な入力に耐えるために、鉄や高強度のガラス繊維強化ポリアミド(PAGF)が使われる事が一般的です。当社は、従来の性能を大きく底上げしたガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF) THERMOFIL HP™ (サーモフィルHP™)で、PAGFの置き換えに欧州で成功し、部品の軽量化に貢献しました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持して軽量化することはハードルが高く、材料置換が困難でした。
PAGF(前の素材)からの切り替えに際して、単純な素材置換では適切な成形品を得ることが難しい場合、
PPGFの特性を反映した設計変更をお客様で行う事が難しく、設計サポートを必要とされていました。
ペダル:PA6GF50%, ハウジング: PA6GF30%
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによるPAGFの置換を達成し軽量化に貢献しました。
繊維の配向を加味した精度の高いCAE解析による設計サポートを行い、切り替えを成功させました。
ペダル:THERMOFIL HP™ PPGF50%, ハウジング: THERMOFIL HP™ PPGF30%
自動車のエアバッグ(AB)を収納するABカバーは、ABが膨らむ際の圧力で、ティアラインに沿って破断・開裂します。ティアライン部以外で破断・破砕した場合、ABの理想的な膨張を妨げることになるため、ABカバーには低温から高温まで幅広い温度領域で安定した展開性能、つまり強度と弾性のバランスが求められます。当社のオレフィン系熱可塑性エラストマーESPOLEX™(エスポレックス™)は、独自の配合処方とコンパウンド技術を駆使し、強度と弾性の良好なバランスを持った、ABカバーに最適なグレードを取り揃えています。またティアライン部に発生する艶ムラを低減し、塗装なしでも外観品質の高い (艶ムラを低減した)成形品が得られる、無塗装グレードもラインナップしています。本製品の販売地域欧州、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
従来のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE)では、ティアライン部に発生した艶ムラを隠蔽するため、手間・コストをかけて塗装する必要がありました。
従来のTPEから非塗装グレードに材料を切り替えるにあたり、成形性の違いや、成形後のABカバーがうまく展開するかを確認するため、精度の高いシミュレーションを実施したいという要望がありました。
従来のオレフィン系熱可塑性エラストマー 射出成形+塗装、乾燥工程
After(導入成果)
当社では、TPEの主原料を自社製造しており、最適な配合処方と、コンパウンド技術を駆使することで、塗装なしでも艶ムラを低減した成形品が得られる非塗装グレードをラインナップしています。
住友化学が40年以上に渡り蓄積した、圧倒的なCAE解析技術により、きわめて精度の高いシミュレーション結果を提示することで、材料を無事切り替えることができました。
ESPOLEX™非塗装グレード 射出成形
センターコンソールパネルは、シフトレバー回りに使われる、自動車内装部品です。内装部品は、自動車の搭乗者の目につくため部品そのものの外観や、誤って硬いものをぶつけた際の傷の付きにくさが重要となります。部位によっては、耐傷付き性を担保するためにABS樹脂が使われますが、当社では、ABS樹脂並みの良好な外観および耐傷付き性を有するSUMITOMO NOBLEN™(住友ノーブレン™)ポリプロピレン(PP)を開発しました。北米など一部地域では、ABS樹脂の型をそのまま使用した置き換えに成功しております。本製品の販売地域北米(その他地域については開発中)
Before(導入前課題)
部点数削減、塗装工程簡略化、軽量化のニーズがありましたが、従来からの素材を何に変更すべきかお悩みをお持ちでした。
PC-ABS 塗装有, 防振テープ有
After(導入成果)
組成設計の工夫により、ABS樹脂同等の優れた耐傷付き性を有する当社材料に切り替える事で、軽量化を達成しました。また当該材は、光沢が低く無塗装での内装適用が可能であり、さらにPP独自の適度な柔軟性により、ABS樹脂比で軋みが少ない事で防振テープも排除することができました。
SUMITOMO NOBLEN™ PP 塗装レス, 防振テープレス
エアインテークマニホールド(インマニ)は、エンジンの燃焼室に空気を導入する吸気管です。樹脂製のインマニは、上下成形品を振動溶着で接着させるため、溶着部の高い強度がもとめられます。また、燃費向上のための排気ガス循環システム(EGR)により、排気ガスに含まれる酸性分への耐性なども求められます。こういった要求から、樹脂製インマニは、ガラス繊維強化ポリアミド(PAGF)が用いられますが、当社は、独自配合で、厳しい要求を満たしたガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)THERMOFIL HP™ (サーモフィルHP™)を開発し、PAGF代替を成功して軽量化に貢献しました。本製品の販売地域インド、日本(他国地域向けについては、開発中)
Before(導入前課題)
インマニは、耐EGR性、振動溶着強度、耐熱強度といった点で要求が高く、ポリプロピレンベースの素材への切り替えが非常に困難でした。
PA6GF30%
After(導入成果)
諸原料配合と加工技術を最適化させることで、要求特性をクリアさせながら、重量比強度と剛性を大幅に改善し、PAGFの代替を成功させました。
THERMOFIL HP™ PPGF35%
ラジエターサポートは、自動車のボンネット内の最前部に位置しているラジエターを固定する構造部品です。構造部材であるため、高い剛性、強度が求められます。当社の開発した、50%のガラスを混錬させたガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)THERMOFIL HP™ (サーモフィルHP™)は、従来のPPGFの物性を大きく上回る強度と剛性を持ちます。本材料によって、ガラス繊維強化ポリアミド(PAGF)を切り替えることに成功し、部品の軽量化に貢献することができました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持した、軽量化ハードルが高く材料置換が困難でした。
PAGF(前の素材)からの切り替えに際して、単純な素材置換では適切な成形品を得ることが難しい場合、PPGFの特性を反映した設計変更をお客様で行う事が難しく、設計サポートを必要とされていました。
PA6GF40% +金属インサート有
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによるPAGFの置換を達成し軽量化に貢献しました。
繊維の配向を加味した精度の高いCAE解析による設計サポートを行い、切り替えを成功させました。
THERMOFIL HP™ PPGF50% (金属インサートレス)
バッテリートレイは、セルモーター等を回す際に使用される小型バッテリーの台座です。かつて、バージン材のポリプロピレンを用いた、ガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)が一般的に用いられてました。当社は、欧州において、THERMOFIL CIRCLE™(サーモフィルサークル™)リサイクルPPGF※を開発製造し、本用途に採用されました。プラスチックのワンウェイ使用を削減し、循環経済構築、更には、カーボンフットプリントの低減に貢献します。※リサイクルPP(r-PP)使用比率はグレードにより樹脂分の約30-100%を占めます。本製品の販売地域欧州、トルコ(他地域での供給に向け現在準備中)
Before(導入前課題)
リサイクル製品の調達、および品質に安定性を欠き、自動車向けの素材としての仕様が困難でした。
バージン材を使用したPPGF
After(導入成果)
幾多のリサイクルソースの中から、安定調達、安定品質を得られるソースを厳選し、樹脂コンパウンドメーカーとして培った複合技術を合わせる事で、安定したリサイクルPPGFの供給が可能となりました。
THERMOFIL CIRCLE ™ リサイクルPPGF
ワイヤーハーネスは、自動車に搭載される様々な電子機器へ電力供給や信号伝達を行う、非常に重要な役割を果たします。ワイヤーハーネスに求められる性能として強度や屈曲性が挙げられることから、一般的にはその被覆材としてポリ塩化ビニル(PVC)等が使用されていますが、近年では計量化や安全対策(発火時の延焼防止)、環境対応といったニーズが高まっています。このようなニーズに対し、当社ではハロゲンフリー(※1)で高い難燃性と柔軟性を両立させたESPOLEX™ (エスポレックス™)ハロゲンフリー難燃エラストマーを開発しました。本製品の販売地域日本(他国地域向けについてはお問い合わせください。)
Before(導入前課題)
難燃性パフォーマンスを維持しながら、軽量な素材を使用したいニーズがありました。
ケーブルからの発炎の際に、効果的に、火炎を抑制して、延焼を防ぐ必要がありました。
PVC
After(導入成果)
当社のハロゲンフリー難燃エラストマーは、独自の配合技術により、UL94 V-0という高い難燃性を有しており、出火時に部品の延焼を抑制します。
当社のハロゲンフリー難燃エラストマーは、ハロゲンフリーで万が一燃焼しても有毒ガスがほとんど発生せず(※2)、搭乗者の安全や環境にも配慮した材料です。
ESPOLEX™ ハロゲンフリー難燃エラストマー
※1一部グレードで、Cl, Br <900ppm, Cl+Br<1500ppmを確認(JPCA-ES01規格を参考)
※2一部グレードで、ガス毒性試験(NF X70-100)CITNLP < 0.75を確認
ウィンドーリフターモーターハウジングは、自動車のドアの中にある、ガラス窓を上げ下げするために駆動させるモーターのカバーです。ギアを通した回転運動で窓を上げ下げするため、部品には、高い寸法精度、強度剛性が求められました。当社の開発したガラス繊維強化ポリプロピレン(PPGF)THERMOFIL HP™(サーモフィルHP™)をもちいて、繊維配向を加味した精度の高いCAE解析を行う事で、同用途でのガラス繊維強化PBT(PBTGF)の代替に成功し、大きく部品重量を軽減することに貢献しました。本製品の販売地域欧州、トルコ、インド、ASEAN、中国、日本、メキシコ、北米
Before(導入前課題)
部品の信頼性を維持して軽量化することはハードルが高く、材料置換が困難でした。
PAGF(前の素材)からの切り替えに際して、単純な素材置換では適切な成形品を得ることが難しい場合、PPGFの特性を反映した設計変更をお客様で行う事が難しく、設計サポートを必要とされていました。
PBTGF30%+金属製ギアシャフト
After(導入成果)
重量比強度、剛性を大幅に向上させた当社PPGFによるPBTGFの置換を達成し軽量化に貢献しました。また、従来インサート成形されていた金属シャフトを、射出成形の一体成型で製造し、部品点数を削減し工程を簡略化しました。
40年の歴史に裏打ちされた、高いCAE解析技術により、繊維の配向を加味した精度の高いCAE解析による設計サポートを行い、材料切り替えを成功させました。
THERMOFIL HP™ PPGF40%+樹脂一体成型ギアシャフト
各種エラストマー製の自動車内装表皮材は本革に近い質感のシートで、インストルメントパネルやドアトリムの表面に貼り合わせて使用されます。高級感のある質感を生み出すためには、エラストマーの「柔らかさ」や「加工しやすさ」といた特徴が不可欠です。当社のオレフィン系熱可塑性エラストマーESPOLEX™(エスポレックス™)は、同用途向けに柔軟性と成形性のバランスに優れたグレードをラインナップしており、その優れた特長により、同じく同用途に使用されるポリ塩化ビニル(PVC)やウレタン系エラストマー(TPU)の代替に成功しています。本製品の販売地域中国、日本、メキシコ、北米(他国地域向けについてはお問い合わせください。)
Before(導入前課題)
(PVCを使用した場合)部品重量が重い/光により変色する/常用耐熱温度が低い/低温域で脆化してしまう ことが問題となっていました。
(TPUを使用した場合)部品重量が重い/光により変色する/吸湿し加水分解してしまう
PVC or TPU
After(導入成果)
ESPOLEX™は、PVCに比べて約30%低比重で軽量化に寄与し、また耐光性、耐熱性、耐寒性に優れるため、特に光があたりやすい箇所、高温となりやすい部品や、寒冷地向けの車両への採用に適しています。
ESPOLEXは、TPUに比べて約20%低比重で、耐光性、耐吸湿性(耐加水分解性)に優れるため、特に光があたりやすい箇所や、湿度の高い地域向けの車両への採用に適しています。
ESPOLEX™ 内装表皮材向けグレード
自動車用シール部品(ウェザーストリップ、グラスラン等)は、ドアや窓枠に装着され、室内への雨風の侵入を防ぐ、室内の遮音性を高める、ドア開閉時の衝撃を吸収する、走行時やガラス昇降時にガラスが振動するのを防ぐ、といった様々な働きをします。シール性を高めるため、一般的には弾性の高いEPDMコンパウンドが使用されていますが、当社のオレフィン系熱可塑性エラストマーESPOLEX™(エスポレックス™)に代替することで、お客様での生産性の向上や、部品重量軽減に寄与しました。本製品の販売地域中国、日本、メキシコ、北米(他国地域向けについてはお問い合わせください。)
Before(導入前課題)
自動車シール部品の部品重量軽減が求められていました。
お客様にて、自動車シール部品の生産性の向上を模索されていました。
EPDMコンパウンド
After(導入成果)
当社材は、自動車シール部品として使用されている一般的なEPDMコンパウンドに比べて比重が約30%低く、部品重量の大幅な軽減に寄与します。
当社材は、EPDMコンパウンドと異なり、成形前の原料配合や、成形後の加硫工程が不要のため、成形サイクルの短縮に寄与します。また一部のグレードはEPDMコンパウンドとの熱融着性にも優れているため、成形の難しいコーナー部のみ当社製品で成形し、EPDMコンパウンドと接着するという使用方法も可能です。
ESPOLEX™ ボディーシール向けグレード
自動車のドアパネルには、一般的に軽量なポリプロピレン(PP)が使用されております。ドアパネルは、搭乗者の真横に位置しており、例えば、手足がぶつかるなど、部品に強い圧力がかかっても割れることのない耐衝撃性が求められます。当社では、耐衝撃性の要求を満足しながら、更なる軽量化を可能にする発泡成形に適したSUMITOMO NOBLEN™(住友ノーブレン™)PPを自動車のドア内装用に販売しております。一部グレードは、独自の配合によって得られる優れた外観性能により無塗装化を実現しました。本製品の販売地域日本(他国地域向けについてはお問い合わせください。)
Before(導入前課題)
既存のPPを使用したまま、さらなる部品重量を削減するにはハードルが高く、異なるアプローチを必要としていました。
外観品質を満足させるために、タッチアップ塗装をすることがあり、工程削減が困難でした。
SUMITOMO NOBLEN™ PP 射出成形
After(導入成果)
PPを発泡成形させることで部品重量を約20%削減しました。長年の歴史で培った技術を基に、発泡成形に適した材料設計を行い、軽量化と耐衝撃性能の両立を実現しました。また、流動性が高いため大型部品への適用も可能となりました。
特許を取得した配合技術により、塗装不要な水準の良好な外観品質を達成し、工程削減に貢献しました。
SUMITOMO NOBLEN™ PP 発泡成形