生物環境科学研究所

最新の科学知識と最先端の技術を用いて、化学物質の 「ヒト健康」と「環境」に対する影響を評価しています。
また、ES・iPS細胞に関する基礎および応用研究、バイオサイエンス研究所との連携によるオミックス(網羅的解析)研究を駆使した安全性研究に取り組むことにより、ライフサイエンス分野を含めた当社事業のさらなる強化と研究開発のスピードアップを目指しています。

  • 変異原性試験(Ames試験)

    変異原性試験(Ames試験)

主な研究内容

化学物質のヒト・環境への暴露評価研究

  • 海外圃場での農薬の作物残留試験(薬剤散布)

    海外圃場での農薬の作物残留試験(薬剤散布)

化学物質のヒトおよび環境に対する安全性評価には、さまざまな使用場面を想定して正確な暴露量を求める必要があります。高精度の実測試験やコンピュータシミュレーションを駆使した化学物質の環境挙動の把握を通して、より精緻な環境影響評価を行うことで当社製品の安全性を確認しています。

ES細胞・iPS細胞を用いた安全性評価研究

  • ES細胞・iPS細胞

ES細胞※1・iPS細胞※2は、様々な条件で培養することで、体を構成する種々の細胞へと分化誘導することができます。化学物質のヒトへの影響評価の精緻化、実験動物の使用削減(安全性評価のin vitro化)などを目指し、ES細胞・iPS細胞を活用した安全性基盤研究を行っています。

  1. ES細胞:Embryonic Stem Cells(胚性幹細胞)
  2. iPS細胞:induced Pluripotent Stem Cells(人工多能性幹細胞)
  1. ヒトiPS細胞
  2. ヒトES細胞から分化誘導した眼胚組織(眼のもととなる組織)
  3. マウスES細胞から分化誘導した神経細胞およびグリア細胞
  4. ヒトiPS細胞から分化誘導した赤芽球細胞(幼若な赤血球)

化学物質の安全性評価におけるin silico予測技術の開発

  • コンピュータを用いた安全性評価研究

    コンピュータを用いた安全性評価研究

新規なものを含め膨大な数の化学物質の安全性を迅速かつ精緻に評価するためには、コンピュータを用いた評価技術が不可欠となっています。化学物質の生体内における動態予測や毒性メカニズムに基づいた安全性予測技術の開発を行うとともに、当社製品の安全性評価への活用に取り組んでいます。